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学会入会のご案内 |
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2002年度にダニエル・カーネマンがノーベル経済学賞を受賞してから、日本においても行動経済学に注目が集まっています。この関心は一時的なものではありません。行動経済学の重要性は、経済学の歴史的発展の必然的なひとコマです。1980
年代には、代表的個人の効用最大化という形で、マクロ経済学にミクロ的基礎が与えられました。その結果、「人間行動」に対する経済学者の関心が一挙に高まったのです。これは学問上の一大進歩でしたが、合理的個人の選択が直接にマクロ変数を決定するように記述されているために、社会の病理を描写することが、ますます難しくなりました。現在の経済学が直面している隘路を乗り越えるには、行動経済学の発展が不可欠になっております。
それにもかかわらず、日本の経済学界の反応は極めて鈍いといわざるを得ません。たとえば、行動経済学を授業科目として教えている大学は、現時点で、ほとんど皆無であり、実業界や学生の関心の高まりに、学界が十分答えてきたとは言えない状況です。今こそ学会を設立して研究者の核となる場を提供し、日本における行動経済学研究の飛躍的発展を図るべき時だと考えます。
ここに、経済学、ファイナンス、経営学、心理学、会計学、政治学などに関心のある研究者、実務家、学生に会員となり、交流を深めるように呼びかけます。学会は、年次大会を開催し、行動経済学の学会誌を発刊するなどして、研究者の交流を図る予定です。
本学会の設立の趣旨をご理解いただいたうえ、日本で唯一の行動経済学の学会メンバーとして、多くの皆様方にご参加いただき、行動経済学の日本での発展に寄与していただきたいと考え、お願いする次第です。
また、お知り合いの研究者、実務家、学生の方々に、私共の趣旨と学会会員募集につきお伝えいただけましたら幸いです。 |
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