投稿規程

2024年5月6日 改正

行動経済学会学会誌「行動経済学」投稿規定

  1. (目的)学会誌「行動経済学」(以下、本誌)は、行動経済学に関する研究の推進を掲げる学術団体である行動経済学会が発行する機関誌であり、行動経済学の分野における新しい研究の発展を促し、振興する場として、質の高い理論研究ならびに実証研究を掲載することを目的とする。
  2. (行動経済学の定義)本誌では、行動経済学を広くとらえ、社会科学(経済学、経営学、ファイナンス、マーケティング、会計学、政治学、法律学、行政学など)、人文科学(心理学、行動科学、哲学、歴史学など)、自然科学(神経科学、 医学、生物学、物理学など)の分野において、経済活動の場における人間行動に関する研究一般を対象とする学問分野であると定義する。
  3. (採録原稿の種別)本誌に採録する原稿は投稿原稿と依頼原稿に分かれる。
  4. (投稿原稿の種別)投稿原稿は、論文、ノート、展望・解説、大会プロシーディングス、受賞論文、翻訳に分類される。投稿時に投稿者がいずれかを選択すること。
    4.1
    論文については、本誌が要求する水準のオリジナルな学術的成果が盛り込まれ、完成された研究内容を掲載するものとする。
    4.2
    ノートについては、未解決問題に対する探索的アプローチ、先行研究の追試、企業や自治体でのナッジ実践例の報告などで、本誌が要求する水準にあるものを掲載する。
    4.3
    展望・解説については、サーベイ論文、実験や調査データのメタ分析、先端的な研究手法に関する解説記事(チュートリアル)などで、本誌が要求する水準にあるものを掲載する。
    4.4
    大会プロシーディングスについては、行動経済学会大会で発表が採択された予稿を掲載する。またプログラム委員会が企画・採択した「特別報告」や「パネルディスカッション」の書き起こし等が含まれる。これは登壇者の内容確認と掲載同意を得て掲載する。
    4.5
    受賞論文については、学会が定める各種の賞を受賞した論文を掲載する。
    4.6
    日本語以外で書かれた論文や本の一部を翻訳したものは、本誌の目的に沿った内容である場合は、ノートとして採用を検討する場合がある。ただし、版権取得の手続きは投稿者が行うものとし、そのための費用も投稿者が負うものとする。権利侵害が発覚した場合は、掲載後であっても採択をただちに取り消すものとする。
    4.7
    なお、3.2および3.3に該当するものでも、オリジナルな学術的貢献が認められる場合には論文として採用することがある。
  5. (依頼原稿の種別)以下のものは主として依頼原稿であるが、第4条に定めるものについては投稿することが許される。
    5.1
    書評 編集委員会が対象となる書籍を選定し、書評者に執筆を依頼する。
    5.2
    編集委員会が選定したテーマについて、適任と考えられる研究者に依頼する原稿。これには、展望論文・解説論文、サーベイ論文、実験や調査データのメタ分析、先端的な研究手法に関する解説記事(チュートリアル)が含まれる。編集委員会が企画した座談会の記録もこれに含まれる。
    5.3
    実践報告 行動経済学の実践例の紹介が含まれる。自治体や企業、教育や医療の現場、途上国等における行動経済学の実践紹介について、編集委員会が選定した事例について執筆を依頼する。
    5.4
    コラム 編集委員が必要に応じて学術界の動向等に関するコラムを執筆する。
  6. (投稿資格)投稿資格は問わない。ただし、著者の中に行動経済学会会員が一人も含まれていない場合、投稿料5,000円を徴収する。
  7. (二重投稿の禁止)投稿原稿は、日本語または英語で書かれた未出版のもので、他のどのような媒体にも掲載していないもの、あるいは投稿中でないものに限る。ただし、それぞれの学問分野の慣習により投稿の前段階として公表することが認められている場合(ディスカッションペーパーやプレプリントなど)はこの限りではない。これ以外に二重投稿が発覚した場合は、掲載後であっても採択をただちに取り消すものとする。
  8. (付随資料)投稿原稿の査読で必要となる付随資料は投稿時に添付すること。なお、これらの付随資料は論文公刊時にオンライン付録として学会誌ホームページ上で公開される。公表できない資料がある場合は別途相談すること。
    8.1
    実験研究では、実験説明書・手順書、質問紙、生データは投稿時に必ず添付すること。また、推計プログラムコード・実験実施用プログラムコードも添付することを推奨する。
    8.2
    調査研究や既存の統計データの分析といった実証研究の場合、質問紙や調査票、生データ、推計プログラムコードを添付することを推奨する。ただし、守秘義務契約等で資料を提供できない場合は別途相談すること。
    8.3
    理論論文の場合、本文に記載せず付録にする証明等は投稿時に必ず添付すること。数値計算プログラム等のコードや出力内容についても添付することを推奨する。
  9. (倫理審査・利益相反)
    9.1
    (倫理審査)原則として実験・調査等の実証研究では、倫理審査を通過したこと、あるいは倫理審査を受けなくてもよいことを示す書類を提出すること。所属機関に倫理審査を実施する部署がない場合は、本学会が用意するチェックリストに記入し、倫理上問題ない場合に限り投稿すること。
    9.2
    (利益相反の開示)投稿者は利益相反についての記述を必ず表記すること。具体的な例は下記の通り。現時点(2024年4月)では、開示すべき利益相反があったとしても、投稿に差し支えはない。
    (1)
    利益相反がない場合
    「なお、本論文に関して、開示すべき利益相反関連事項はない。」
    (2)
    開示すべき情報がある場合
    「第1著者は、『企業名』より、報酬を受理している。」
    「本研究は、著者が所属する『企業名』の研究費で、実施された。」
  10. (不正行為の取り扱い)投稿原稿にデータの捏造や改竄、盗用などの不正行為が発覚した場合は、掲載後であっても採択をただちに取り消すものとする。また、疑わしい研究行為(QRP: Questionable Research Practice)に該当する場合については、その程度・内容に応じて適宜判断する。
  11. (著作権)投稿原稿の著作権は、投稿時点に著作者から学会に無償で譲渡される(大会予稿については最終稿を投稿した時点)。投稿者は、著作権譲渡後も著作権規定に定める範囲で投稿原稿を公表等利用することができる。査読等の結果、不採択が決定された場合、その通知をもって著作権は著作者に返還したものとする。(詳しくは、『著作権規定』参照。)
  12. (採否決定)投稿原稿は、最初に編集委員会による予備審査にかけられ、予備審査を通過したものについてのみ、編集委員会の委嘱する審査員の査読に回される。審査員の査読報告を編集委員会で協議したうえで、編集委員会が採否を決定する。なお、実験・調査等の実証研究で上記9条1項の倫理審査の規定を満たさないものは予備審査の時点で不採択とする。
  13. (再投稿)投稿原稿の再投稿は、査読結果でそれが許された場合に限る。査読の結果、不採択となったものについては原則として再投稿を受け付けない。予備審査で不採択になったものも同様である。
  14. (投稿料の返却)納入された投稿料はいかなる理由があっても返却しない。予備審査で不採択になった場合も同様である。
  15. (執筆要領)投稿者は、以下の執筆要領に従って論文を作成し、投稿すること。

(1) 投稿原稿(PDF形式)

  1. ① ワープロ使用、横書き、A4用紙。枚数には特段制限はないが、投稿原稿はオリジナルな学術的貢献に焦点を当て、論文構成は簡素で短いものにすること。
  2. ② 原稿は投稿前によく推敲し、英語論文については英文校正、日本語論文については日本語校正を済ませてから投稿することを推奨する。
  3. ③ 原稿の1枚目は表紙とし、題名、著者名、連絡先(郵送住所、電話番号、e-mailアドレス)、また助成や謝辞がある場合はそれらを記載する。
    本文は2枚目からとし、このページには著者名および著者を特定できる情報を記載せず、論文名と要約(400字以内)、JEL分類コード(3つ以下) 、キーワード(5つ以内)を記し、続いて本文を書くものとする。
  4. ④ 日本語論文の場合、40字 /行×33行/頁とし、文字フォントは10.5ポイント明朝体フォントを用いる。
  5. ⑤ 英語論文の場合、シングル・スペースとし、フォントは11ポイントのTimes New Romanを用いる。
  6. ⑥ 句読点は、カンマ「,」及びピリオド「.」(全角)を用いる。
  7. ⑦ 基本的に文中の数字(暦の表記や数値のデータ等)は半角とし、文章の一部にあたる数字は全角とする。例えば、2010年の数字は半角、第1、第2などは全角とする。
  8. ⑧ 本文中に文献を引用する際、著者が2名の場合はandを用いて記載する。
    共著者が3名以上の場合は、筆頭著者のみを記載し、「et al.」で省略する。著者が日本名の場合は、名字のみ全員記載し、中黒「・」で区切る。著者名の後には、括弧書きで出版年を記載する。著者名が同じで出版年が違う複数の文献を一度に引用する場合は、出版年はひとつのカッコ( )にカンマ(,)で区切って記載する。
    例)Camerer et al.(2005)、田中・山本・鈴木(2003, 2004)
  9. ⑨ セクション番号は以下に統一する。
    セクション
    1.
    サブセクション
    1.1.
    サブサブセクション
    1.2.1.
  10. ⑩ 数式の書体はイタリックとし、数式の一部を文中に引用して記載する場合もその書体はイタリックとする。数式の後には句読点をつけ、右端に番号 を記載する。

    例)y = x, (1)

  11. ⑪ 図と表については、以下に従う。
    1. 図と表には、必ず番号とタイトルを付ける(例:「図1 喫煙量と幸福度」;「表1 実験結果の記述統計量」)。
    2. 図のタイトルは、図面の直下に記載し、表のタイトルは、表の直前に記載する。
    3. 図の番号は、図1、図2…とし(数字は全角)、英文の場合は、Figure 1、Figure 2…とする(数字は半角)。表の番号は、表1、表2…とし(数字は全角)、英文の場合は、Table 1、Table 2…とする(数字は半角)。
    4. 図表は、論文中の該当する箇所に挿入する。
    5. 図表中で使用する文中の句読点も本文と同じように、カンマ「,」及びピリオド「.」を用いる。
  12. ⑫ 注は脚注とし、日本語論文の場合は本文の該当箇所の句読点の直前の右上に通し番号を付ける。英語論文の場合は本文の該当箇所の句読点の直後の右上に通し番号を付ける。

    日本語論文の例:統計的に有意であることがあきらかとなった11
    英語論文の例:…as body mass is an optimal outcome of rational decision makings.1

  13. ⑬ 付録や補論は引用文献の前におき、「付録」としてまとめる。英文の場合は「Appendix」とする。付録が複数ある場合は、付録A.、付録B.、付録C. …とする。英文の場合は、Appendix A.、Appendix B.、Appendix C.…とする。
  14. ⑭ 文献は巻末に“引用文献”としてまとめ、著者の姓に基づき、日本語・英語文献を区別せず、アルファベット順にソートする。著者が3名以上いる場合でも、略さず全著者を記載し、カンマ「,」で区切る。英名は、著者が2名の時はandで記載、3名以上の場合はカンマ「,」で区切り、最後の著者名の前にandを付ける。なお、ファースト・ネーム及びミドル・ネームはイニシャルで表記する。
    • 論文の場合

      著者名, 出版年. 論文名. ジャーナル名 巻, ページ.
      例)Becker, G.S. and K.M. Murphy, 1988. A theory of rational addiction. Journal of Political Economy 96, 675-700.
      * 論文名(英語)はタイトルの頭文字だけ大文字にする。但し、ジャーナル名(英語)は単語毎に大文字にする。

    • 編集された本に掲載の論文の場合

      著者名, 出版年. 論文名. 編者名, 書名(編集名). 出版社, 出版地.
      例)鈴木一郎, 2003. 期待効用理論のパラドックス. 山田次郎, 斉藤三男, 佐藤与四郎編, 行動経済学の新潮流 2003. 現代経済社, 東京.
      例)Carroll, C.D., 2000. Why do the rich save so much? J. B. Slemrod ed., Does Atlas Shrug? The Economic Consequences of Taxing the Rich. Harvard University Press, Cambridge, US.

    • 本の場合

      著者名, 出版年. タイトル. 出版社, 出版地.
      例)Ainslie, G., 2001. Breakdown of Will. Cambridge University Press, Cambridge, UK.
      * 本のタイトル(英語)は単語毎に大文字にする。

    • 調査報告・データの場合

      著者名(団体の場合は団体名), 発行年. 文書タイトル. (ウェブサイトの場合はこの後URLを載せる)
      例)日本証券業協会,2009.個人投資家の証券投資に関する意識調査
      (平成21 年11 月).http://www.jsda.or.jp/html/chousa/kojn_isiki/h21-2.pdf
      *タイトル(英語)は単語毎に大文字にする。

(2) 最終原稿(採択論文は以下のフォーマットに従うこと)

  1. ① 上記(1)③を除き、投稿原稿執筆要領に従う。
  2. ② 論文1ページ目に著者名を記載し、著者情報(所属先とメールアドレス)を著者名脚注に記載すること(著者が複数の場合、著者順に全て記載し、アルファベットをふる)。

    例)a所属先 新函館北斗大学行動経済学部
    メールアドレスabef@shin-hakodate-hokuto.ac.jp
    b所属先
    メールアドレス
    c所属先
    メールアドレス

    謝辞がある場合は、アスタリスク(*)でタイトル注とし、同じページの脚注に記載する。

(3) 学会プロシーディングス

  1. ① 原則 6枚を限度とする(本文、注、図表、参考文献リスト、カバー・ページ等すべてを含む)。
  2. ② フォーマットは投稿時から上記 (2)最終原稿の規定に従うこと。

(4) 掲載が決定した場合、下記のファイルを全て事務局宛に提出すること

  1. ① 本文・・・テキスト形式(WORD・TEX等)およびPDF形式
  2. ② 日本語論文の場合、英語論文サイト用の英文タイトルと英語要約(150ワード程度)・・・テキスト形式(WORD・TEX等)およびPDF形式
    英語のタイトル記載例
    Tariffs, Time Preference, and the Current Account under Weakly Nonseparable Preferences.
  3. ③ 本文に挿入する図と表については、以下に従う。
    図(表)・写真版用電子データの注意点
    <対応ファイル形式>
    Illustrator、Photoshop、JPEG、TIFF、PDF、Word、Excel、PowerPoint
    1. (I) Illustratorについて
      文字は全てアウトラインに変換すること。
      使用しているファイルは全て埋め込むこと。
    2. (II) Photoshopについて
      レイヤー(階層)を1つに統合すること。※図版データを、何層にも重ねた場合
    3. (III) Word、Excel、PowerPointについての注意点
      Word、Excel、PowerPoint形式での投稿も対応は可とするが、できるだけPDFに変換して投稿することを推奨する。提出されたファイルがPDF形式でない場合、編集作業する際のOSやソフトウェアのバージョンによって異なったものになりうる。したがって、基本的には投稿者のPC環境でプリントしたものと全く同じになることはない。
    4. (IV) PDFについて
      必ずフォントの埋め込みを行う。
    5. (V) 全てのファイル形式共通
      原稿や図表などの解像度についてはできるかぎり解像度の高いデータを送信すること。